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BeeTV 専用アニメーション『やわらかめ♡』配信開始! 漫画家・矢上裕による制作秘話、大公開!!

2009-12-01 15:10

エイベックスとdocomoが手掛ける携帯専用放送局「BeeTV」で、漫画家・矢上裕とアニメーションスタジオ・ufotableのコラボ企画『やわらかめ♡』が12月1日から配信開始となった。
見た目は癒し系のかめたちが、誰もがなかなか口に出せない指摘や苦情を、かわいくやわらかく無邪気に言い放つという、携帯ならではのショートギャグムービーを展開。劇場版『空の境界』をはじめ、つねにハイクオリティな映像作品を作ってきたufotableと、『エルフを狩るモノたち』など軽快なギャグ漫画を描いてきた矢上がどんな新感覚携帯アニメを作ったのか期待はふくらむばかりだ。
そんな注目作『やわらかめ♡』について、原作の矢上に語ってもらった。このインタビューを読んで、『やわらかめ♡』をさらに楽しもう!

(『やわらかめ』のキービジュアル。正面のかめが基本形の「かめちゃん」、左下が長い耳が特徴の「うさぎとかめ」、右にいるリボンのかめは、かめちゃんの幼なじみの女の子、右上が上司かめ)

●矢上裕『やわらかめ♡』を大いに語るパート1「誕生秘話」

――この『やわらかめ♡』が生まれた経緯を教えてください。
矢上 ものすごくラッキーな出会いがあったんです。『コミックチャージ』という雑誌で『打撃女医サオリ』という作品を連載していたのですが、今年(2009年)の1月で休刊になってしまったんですよ。で、仕事がなくなり、就職活動中に『エルフを狩るモノたち』という作品で担当をしていただいていたAさん(編注:担当Aとしてコミックにも登場している)に、「何か仕事ないですかね?」と聞いたところ、Aさんが携帯向けの作品の原作と絵コンテを描ける人を探しているというので、さっそく会ったんです。

――矢上さんはアニメのコンテを描いた経験はないですよね?
矢上 なんですけど、そこは「できます!」と力強く言いました。実際、コンテを描いてみたいという好奇心もありましたので。そのあとは、本屋さんに行って絵コンテやアニメの制作に書かれた本を何冊も買って勉強しましたね。

――そこで生まれたのが『やわらかめ♡』なんですか?
矢上 そうです。最初にかわいいキャラクターものというテーマがあって。そこでやわらかいかめっていいんじゃないって感じで。その後はダジャレでいろんなかめのキャラクターを生み出しました(編注:ふつかめ、ワカメ、カメラなど)。まずキャラクターを作って、それからお話をつくろうと。

――話をつくるうえでの苦労はありましたか?
矢上 それはあまりありませんでした。かめの無邪気さをいかに出すかしか考えていなかったので。

――制作の途中で、ブラックやシュール的な要素も入れて欲しいというオーダーが入ったと聞きましたが…。
矢上 最初に聞いた時はビックリしました。作業が結構進んでいる段階で、撮影に入っている話数もあったんで…。
最初はものすごく悩みましたが、かめはあくまで無邪気で、それゆえに見方によっては違った解釈もできるのでは、という方向を見つけられてからは順調に進みましたね。新しい方向性に取り組んでから、いろんなアイデアも出てきましたし、結果的には良かったなと思います。

――今回、アニメーション制作がufotableになったのは?
矢上 ユーフォーさんには、昔、『住めば都のコスモス荘』という作品をアニメにしていただいたんですね。その縁もあって、ダメもとでこんな企画があるので、ご協力いただけないでしょうかと話に行ったら、社長の近藤(光)さんが二つ返事で承諾して下さったんです。お忙しいのに、突発的な仕事を引き受けていただいて「えっ、本当に!」って嬉しかったですね。

(みんなの言いたいけど言えないことを代弁するやわらかめ)

――矢上さんはこれまでに『エルフを狩るモノたち』(2度アニメ化)、『住めば都のコスモス荘』とご自身が原作を描かれている作品がアニメになった時は、どんな関わり方をしていたのでしょうか?
矢上 すべてお任せでした。シナリオやキャラ表なども見させていただきましたが、一切口は出してません。アニメに興味はありましたが、アニメ制作をわからない原作者が入っても邪魔になると思いましたし。それに2作ともとってもおもしろく楽しくつくっていただいたので、関わらなくてもまったく後悔がなかったんですよ。

――それが今回は、原作の他に絵コンテや作画まで担当されている。
矢上 一応、監督的な立場にいます。『やわらかめ♡』では、ユーフォーさんの「たあたんちぇっく」という漫画チームといっしょに作業をさせていただいているのですが、それがいろんな刺激を受けておもしろいんですよね。それにユーフォーさんのご厚意で、スタジオの中に僕の机を用意して下さったんで、週3~4回はスタジオに行って作業をしています。

――今年の7月から新創刊された『ヤングエース』で『アゲハを追うモノたち』の連載が始まった後も?
矢上 さすがに締切前は行けないのですが、時間が許す限りスタジオに入っています。

――監督的立場というものにプレッシャーなどはありませんでしたか?
矢上 僕なりの作品にしかならないとわりきってます。ですので、つたないながらも、戸惑うことなく作業をしています。作業をする前に癒し系のキャラがでる作品を見ようとは思ったのですが、あえて見ませんでした。そのほうが僕独自の『やわらかめ』になって、いいと思ったんです。それにしてもひじょうに贅沢ですよね。ユーフォーさんの優秀なスタッフを捕まえて勉強させてもらいながら作業ができるんですから。

――アニメの制作に関わってから、アニメの見方などは変わりましたか?
矢上 アニメを見てから、実際のコンテではどんな風に描かれていたのかひじょうに気になるようになりました。そこでスタジオジブリやガイナックスの作品の絵コンテを買ってきて、実際の映像と見比べたりしてます。さすがに、この『やわらかめ♡』では参考になるかはわかりませんが、機会があれば、今後も絵コンテは描いてみたいですね。アニメの制作に関しては知らないことばかりで戸惑いもあるんですが、それを勉強するのも楽しいんですよ。

――物語を作るうえで、矢上さんが影響を受けた作品はありますか?
矢上 『スヌーピー』『ドラえもん』『うる星やつら』ですね。とくに『スヌーピー』は小さいころから家にあったんで、ずっと読んでいて影響を受けましたね。『スヌーピー』は英語の本だったんで、左から右にコマが動くんですが、その影響によって、実際に漫画家を目指す直前、高校生ぐらいまでは、左から右にコマが移動する漫画を描いてました。

――そのラインナップを見ると、根っからの悪人が出てこないという矢上さんの作風がわかる気がします。
矢上 言われてみるとそうですね。僕は悪人というのに憧れもあり、描いてはみたいのですが性に合わないんですよ。僕が悪人を描くというのも、客観的に想像ができませんし。そういった意味でも、かわいいキャラクターの登場する『やわらかめ』とは相性がよかったと思います。

――そんな矢上さんから見た『やわらかめ♡』の見どころを教えてください。
矢上 第一はかめのかわいらしさです。それと、身の回りにいそうなキャラクターがかめに突っ込まれたときのリアクションです。

――『やわらかめ♡』にはさまざまなかめが登場しますが、矢上さんの個人的なお気に入りのかめはいますか?矢上 やっぱり基本的なやわらかめの「かめちゃん」が好きですね。あとは、キービジュアルにいる「うさぎとかめ」と「上司かめ」です。でもなかなか出せそうな話がないので残念なんですよね。それに声が入ったら、「助手」はよいキャラになりましたね。僕の予想とは全然違う声だったんですけど、見事にハマってて、面白かったです。
(以下:パート2に続く)

<BeeTVアクセス方法>
iチャネル → BeeTV
iメニュー → 動画 → BeeTV
http://pre.beetv.jp/
※ BeeTVはdocomoの機種のみでご利用いただけます。(一部機種を除く)
※ なお、くわしい対応状況は上記アドレスからご確認ください。

(企画当初に矢上さんが描いた「かめ」たち)

(C)BeeTV