H2O コラム 第一回 『水のひみつ』
放送終了後も、テレビアニメ『H2O』をディープに愉しむためのコラムです!
第一回は『水』。
テレビアニメ『H2O』の中で繰り返される、ある描写について考察してみたいと思います。
タイトルの『H2O』は、ヒロイン・・・はやみ、ひなた、音羽の頭文字。
予告編でも触れられた、公式設定です。
今日は、タイトルの持つもう一つの意味・・・『水』というキーワードについて考えてみましょう。
★『H2O』の世界は、水から始まった!?

すべては、ここから始まったのか。
命を失い、そして死後には存在そのものを消された哀しい少女、ひなた
その最期のイメージ。
第七話より。

ひなたの最期をなぞるかの様に。
「水中から水面を見上げる」シーンは、『H2O』の世界で重要なイメージとして繰り返される。
第四話と第八話より。

「僕・・・泳げた・・・」
第八話では「水中よりの帰還」は、「再生」「やりなおし」の象徴。
イメージとしての「生まれ変わり」として強調される。
「水中」は死の象徴であると同時に、「生まれる前の世界」と考える事も出来る。

「生と死の境」である海面ごしに浮かぶ、《この世界を司る者》=音羽の笑顔。
それは、胎児が羊水の向こうに見た、母のあたたかさなのか。
第八話より。

繰り返される「水中から仰ぎ見る顔」のイメージ。
はまじは力強く、琢磨を「死の世界」から引き戻す。
彼が男である事を考察すると、音羽との対比が興味深い。
(第四話)

「キミは出来ないんじゃじない。出来ないと思い込んでいるだけ」
この第一話の音羽の言葉は、本編中で繰り返される『H2O』世界のアイコンの一つ。
母を失った琢磨は、音羽に出会う事によって、自分を全肯定してくれる存在・・・母性を取り戻す。
★繰り返されるイメージ
『H2O』作品世界において、「水」の持つ意味を読み解こうとする時。
音羽の存在と並び、もう一つ、ヒントとなる「繰り返されるイメージ」がある。

踏み切りで、母に手を離されてしまった琢磨。
自分を全肯定してくれるはずの母に、存在を否定された瞬間。
この事が、彼にとってトラウマとなる。
第11話より

母親に手を離されて、光を失った琢磨。
その手を音羽=新たなる母性=が握った時に、彼に光は戻る。
第一話より。

琢磨を、死から引き戻すはまじの手。第四話より。
「音羽と手をつなぐこと」で、世界を「美しい」と感じる事が出来る様になった琢磨は、その手をはやみに差し伸べる。
(第一話ラストより)
『H2O』の世界において、「水」が何を意味するのか。
「さしのべられた手」が何を意味するのか。
あなたも、自分だけの『H2O』世界を広げてみてはいかがでしょうか。
次回は『H2O』世界を彩るヒロインたちについて、おしゃべりしてみたいと思います。